2022年春、初ソロキャンプへ
2022年4月、私は初めてのソロキャンプに挑戦した。車で1時間かからない、近場のキャンプ場を予約。自宅を昼過ぎに出発し、近所のスーパーで買い出しをしてから向かった。
予約したのはフリーサイト。「フリーサイト」は、エリア内であればどこでも好きなところにテントを張れるが、場所取りは早い者勝ちである。
一方の「区画サイト」は、決められた区画(AとかBとか)にテントを張るタイプで、場所取りを急ぐ必要はない。車の乗り入れができるキャンプ場は区画サイトになっていることが多い。
<豆知識>
ソロキャンプ初心者は「区画サイト」のほうが良いかというと、そうとも言えない。じゃあ、フリーサイトと区画サイトのどっちがいいのかと訊かれたら、「キャンプ場による」としか答えられない。
区画サイトはファミリーやグループが多く、ソロキャンプには向かないことがある。敷地が狭いキャンプ場では、区画サイトも小さくなりがち。ペット可の区画サイトは柵がしてあるので、ソロキャンプをしたら「閉じ込められている感覚」になるだろう。キャンプ場によっては「ソロキャンプ専用の区画サイト」が設けられているので、事前に調べておくと良いだろう。
一般的に、フリーサイトのほうが広々としていることが多いのだが、人気のキャンプ場を利用する場合は、繁忙期や週末は避けたほうが賢明だろう。テントが密集して落ち着かないからだ。また、区画サイトがメインのキャンプ場だと、荒れた場所をフリーサイトとして開放しているだけの場合があり、なんの風情も感じられないことがあるので注意しよう。
また、平日でもキャンプに行けるような人であれば、フリーサイトがおすすめ。どこのキャンプ場も平日は空いているから、広いフリーサイトを独り占めできるだろう。大自然の中にポツンと佇む感覚をぜひ味わってほしい。
ソロキャンプは、何度も失敗しながら学ぶことを推奨するが、失敗したくない人は、Googleマップや「なっぷ」などで口コミをチェックしておくと良い。キャンプ場の雰囲気を知るには、YouTubeのレビュー動画がおすすめ。
テントを張る場所が見つからない!
4月上旬、桜の季節の日曜日。人数制限はあるようだが、かなり混雑しており、テントを張る場所を探すために難儀してしまった。
このキャンプ場は、9時30分からチェックインが可能である。だから、多くの人が9時30分にチェックインして、場所取りをする。私がキャンプ場に着いた13時過ぎには、良さそうな場所は埋まってしまっていたのである。
グループやファミリーで賑わう中、一人寂しくサイト内をうろうろして、テントが張れそうな場所を探す。平坦な場所は空いておらず、仕方がないので少し傾斜のある場所にテントを張ることにした。
<豆知識>
その後、キャンプ泊を30泊くらいして気づいたことは、チェックイン時間が早くて、敷地が狭いキャンプ場は、ソロキャンプには向いていないということ。
そういうキャンプ場は、必然的に早い者勝ちで場所取りをすることになるから、空気がせかせかしているのだ。ソロキャンプでのんびり過ごしたいのに、「ちゃんと場所取りできるかなぁ……」と不安を感じながらキャンプ場に向かうのは本末転倒である。
もっとも、キャンパーの聖地と呼ばれる「ふもとっぱら」くらい広大な敷地であれば、チェックイン時間が早くても問題ない。
何はともあれ、テントを設営!
前回の記事に書いた通り、事前にソロキャンプの練習をしていたため、ワンポール型のテントを一人で張ることができた。当時の写真を見ると、あまりにも雑然としており恥ずかしくなる。キャンプ用品は最低限のものしか揃っていないし、もともと整理整頓が苦手だから、どうすれば見栄えが良くなるかなど考える余裕もなかったのだ。今となっては良い思い出である。
写真の右端に、よく見ると他のテントが映っている。田舎のキャンプ場で、これだけ近くに隣のテントがあるのは落ち着かない。隣の人も同じことを思っていただろうが、場所が空いていなかったのだから勘弁していただきたい。
デイキャンプ客がぞくぞくと帰っていく
夕方になり、焚き火を始める。「そんなことより他のキャンプ客が全然写っていないじゃないか! この嘘つきめ!」と思われたかもしれないが、まあ落ち着いてほしい。
このキャンプ場は、先ほど書いた通り、9時30分からチェックインできる。宿泊客もデイキャンプ客も、皆揃ってチェックインできるから混雑していたのだが、その大半がデイキャンプ客だったのだ。だから夕方以降は急にがらんとしてしまったのである。
デイキャンプ客が一斉に帰り、残ったのは数組のソロキャンパーのみ。この写真の左手に2組、右手に1組のソロキャンパーがいた。あっちもこっちも空いているのに、ソロキャンパーだけなぜか密集してしまっているのが悲しい。かといって、この時間からテントを片付けて、場所を変えるほどの気力はなかった。
<豆知識>
この頃は、まだ焚き火台の下に敷くシートを持っていなかった。このキャンプ場は地面が荒れているから問題はなかったのだが、焚き火をするときは「地面の上に焚き火シートを敷いて、その上に焚き火台を置く」のが基本的なマナーのようだ。
それでもソロキャンプは楽しい!
場所取りこそうまく行かなかったものの、明るいうちからお酒を飲んで、ほろ酔いで簡単な調理をして、焚き火を見ながらのんびり過ごすことができて、とても楽しかった。
「自分が用意したキャンプ用品だけを頼りに、一人で夜を乗り越えることができた!」という、なんとも言えない達成感があった。ランタンを忘れたら、一巻の終わり。寒い夜に寝袋を忘れたら、命の危険さえある。だから、絶対に忘れ物をしないように気をつけるし、整理整頓が苦手な私でも、キャンプを繰り返すうちに、やがて整理整頓ができるようになったのだ。
準備は整った。いざ、出雲大社へ!
この数週間後、私は友人と出雲大社に行った。2泊3日の車旅。道中でキャンプ泊をしたのだが、当然のようにトラブルが発生し……ということで、次回をお楽しみに!